対人恐怖症で仕事を辞めたいときはどうしたらいい?

対人恐怖症の人は、基本的に人付き合いが苦手です。もちろん、対人恐怖症の人の中にも人付き合い自体はそれほど苦手ではないという人もいますが、おおむね「人の前で何かをする」ということに対して強い不安やストレスを感じてしまいます。たとえば、仕事の会議で自分が発信したプランをプレゼンするような状況があった場合、プランを考える段階ではあまり影響はありませんが、プレゼンの場では著しく緊張して失敗してしまう可能性が高いです。

「対人恐怖症」と仰々しい名称がついていますが、要するに簡単に言ってしまえば「あがり症」です。人前で何か行動を起こすことが苦手だと感じているだけで、基本的にそれ以外に著しい不利益を被ることはありません。もし、エンジニアなどのように対人コミュニケーションの機会が少ない環境で働いていたのであれば、何の問題も発生せずに生涯を過ごせる可能性も十分にあります。要は、どのような環境で生活をしているのかが大きく関係しているわけです。

日常的にコミュニケーションの機会が少ないのであれば、あがり症の人にとってこの上ない快適な環境になり得ます。一日のうちで決まった人と決まった時間しかコミュニケーションをとらずに済むような環境は理想的で、ただ黙々と自分の仕事をこなしてさえいれば収入をもらえて生活ができるのであれば、あがり症の人にとっては天職といっても良いでしょう。しかし、そういった環境は往々にして待遇が良くない可能性が高く、より良い待遇を目指すと必然的にコミュニケーションの機会が増えていきます。

我慢をしながら働いていると、ちょっとしたきっかけで自信を喪失してしまったりモチベーションが落ちてしまったりする可能性があります。普通の人ならば何も気にしない程度のことでも、その問題が「対人関係」にある場合は対人恐怖症の人にとって非常に大きな問題のように感じられ、そこから不必要な不安やストレスを感じるようになることも珍しくありません。

「嫌われている」などと言う妄想に取りつかれてしまうこともあるため、時には周囲の人と大きなトラブルに発展してしまうこともあり得ます。仮にそうなってしまった場合、思い込みがトラブルを誘発し、トラブルが更なる思い込みを誘発する悪循環に陥ってしまうため、「辞めたい」と感じるようになる可能性が高いです。ただ、簡単に仕事を辞めてしまう選択は後々首を絞める結果になり兼ねないため、この段階でよく考えて判断することが重要です。

特に、「本当は辞めたくない」と思っているのに辞めざるを得ない状態に陥りそうなときには、できるだけ早期に対策を講じることが求められます。たった1日遅れてしまうだけでも取り返しのつかない状況を引き起こしかねないため、すぐにでも行動する意思と決意が必要です。ただ、それができれば人間関係が大幅に改善する可能性があるため、その後も長く働き続けられる可能性に期待できます。

対人恐怖症であることが原因で仕事を辞めたくなる理由としては、たとえば「周囲の人達の輪に入っていけない」という問題があります。これは、簡単に言ってしまえば「人間関係の問題」となるわけですが、何らかの理由で「イジメ」が起きているならばいざ知らず、単に積極性がないだけの問題であれば「自業自得」です。もし、少しの勇気を出して声を掛けることができたのであれば、すぐに周囲が対人恐怖症のことを理解して接してくれる可能性もあります。

対人恐怖症の人は「思い込み」に支配される確率が高く、何の根拠もないのに「嫌われている」と思い込んでしまうことが良くあります。周囲の輪に入っていけない理由にもなりやすいのですが、「嫌われているから話しかけても無駄」という考えを持ってしまうことで孤立し、その状態が余計に周囲から声をかけてもらえる機会を減少させてしまいます。その結果、「嫌われている」という思い込みに拍車がかかるという仕組みです。

もし、何らかの理由で本当に嫌われてしまったとしても、その状態を改善するすべて無数にあります。それが思い込みでしかなければなおのこと、状況を改善する手段は無数に存在し、なおかつ「簡単な方法で問題を解決することができる」という事実を認識することができれば、あっという間に問題は解決です。後は、思い込みから脱却することができるかどうかと勇気を持てるかどうかだけがポイントです。

「辞めたい」という考えを持ってしまうことは、何も対人恐怖症の人に限ったことではありません。ほとんど全員といっても良いほど多くの人が何らかのきかっけで「辞めたい」と思ったことがあります。しかし、多くの人はそこで歯を食いしばって我慢することを選択し、その結果、大きな成功を収めることができます。もちろん、誰しもが大きな成功を収められるとは限りませんが、少なくともそのチャンスを得ることを放棄してしまった場合には可能性自体が失われてしまいます。