対人恐怖症で緊張してしまうのを防ぐには?

対人恐怖症は緊張が大きく関係する症状です。緊張を強いられる場面でなければできることも、誰かに見られているとかいちいち評価されるなどの状況下では緊張して何もできなくなるのが対人恐怖症の特徴です。要するに、できるだけ緊張しないようにすれば対人恐怖症は何とか避けられるとも考えられます。ただ緊張を防ぐことはとても大変であり、なぜ緊張をするのかなどを理解しなければいけません。

対人恐怖症は人が怖いと感じる症状でもあります。例えば、近所を歩いていたらたまたま中学時代の同級生を見かけたとします。その同級生が普段から仲のいい人であれば緊張もせずに話しかけられます。しかし、その同級生にいじめられたとかからかわれたとか陰口を叩かれたなどのことがあればそのことを思い出して避けようとします。この段階はまだ普通ですが、今までは何とも思わなかった仲良しだった同級生をも避けようとし始めるのは対人恐怖症の1つです。その要因として、自分自身がみすぼらしく思え劣等感を感じるなどのことが考えられます。

もし話すことになったら自分の近況を話さないといけない、それが嫌だということで仲良しの同級生を回避するようになると対人恐怖症と診断されても過言ではありません。外出するたびに緊張を強いられる状況は決して正常な環境ではありません。もし自分のことを話したらバカにされるのではないかという恐怖心が強まり、彼はそんなことを詮索する人ではないという事実を打ち消すほどのものへ膨らんでいきます。近所の目を気にするのも同じです。家の中では自分のことをこき下ろしているのではないかと感じるようになると、人に対してそこまで関心を持たないという常識的な考えも吹き飛んでしまいます。

緊張するのは、その状況が生命を脅かす危機的な状況であるからです。こうした感覚は動物であれば必ず持ち合わせており、生命の危険を感じ取ればいつでも臨戦態勢がとれるような状況になれます。人間にもそうした感覚があります。交感神経が高ぶることで緊張状態を作れますが、交感神経が常に働くことで色々なデメリットが生じます。自律神経失調症を始めとして汗をかくとか動悸がするなどの症状を感じ取り、今度はその症状に人はさらなる恐怖心を煽られます。もし防ぐのであれば、その緊張が生命を脅かす危機的な状況にふさわしいものかというのを考えていくことが大切です。

まず緊張をする理由を考えるところから始めます。今まで仲の良かった同級生を避けるようになるというのは、自分自身の状況があまりいい状況でないことが大きいです。例えば彼女がずっといないとか、お金がないなどもその1つです。それでいて同級生は一流企業に勤めていて家族もいるとなると、話したくないという気持ちが先に出てしまいます。自分自身が考え方を変えて学生時代の関係性を心がけられるのか、それとも今の話をするにしても趣味の話を中心にするのかなどを考えていくことで危機的と思われる状況を回避できます。それでも回避できなければ、距離を置けば大丈夫です。

また本当の自分を晒して痛い目を見た人ほど対人恐怖症になりやすい傾向にあります。何でもかんでも自分をさらけ出せる人はそのことにストレスがありません。ところが、前にそれをやって傷つくほど笑われたとかバカにされたなどの経験を持つ人はこれ以上傷つきたくないからと自分を出すことを怖がります。この部分が生命を脅かす危機的な状況に近く、結果として緊張を強いられる要素となってしまいます。嫌われても仕方ないと思って開き直りを見せることも必要であり、少しずつその要素を強めていくことで段々と耐性をつけていくのも対人恐怖症の克服には必要です。

人の目が気になるなどのことは、結局は自分自身が他人をそのように見ていることが大きな要因です。細かなことで怖がっている人もいれば、誰もが怖がりそうなことすら怖がらない人もいます。それはそうした発想をしたことがないからであり、経験していない部分や経験しすぎて見切ってしまう部分が関係しています。昼間から出歩いてるとか仕事してないのかなという発想は土日は休んで平日は仕事をしているのが当たり前という考えによるもので、理髪店や自動車業界などは平日に休みがあるためそのような発想にはなりません。まずは自らが発想の転換をすることが求められます。

他にも他人に対して自らが不平不満を言わないとか愚痴を言わないというのも効果的です。言ったらその分返されると思っていれば自然と言わなくなります。それでも言ってくる人とは距離を置けば何の問題もありません。また本当の自分を出して嫌われればそれまでと割り切ることも必要です。よく思われたいとか怒られたくないなどの要因が緊張を招き、対人恐怖症を誘発します。マジメさをどこかで捨てて、自分は自分なりに生きていくという開き直りができれば今まで緊張してきたことに関しても防げます。